前回はプレゼンテーションや発表などDef-Bonから不特定多数へ話す、一方通行の話についてまとめましたが、今度は同時に相互会話について書きます。
これは私だけじゃなく、聴覚障害者にとっても最大級の悩みとも言えるんじゃないかなと思っています。
Deaf(デフ・聴覚障害者)同士なら同時やり取りは可能
手話ができる聴覚障害者同士なら手が見える位置であれば(よほど距離が離れていない限り)、どこでも会話ができます。
これ手話ができない人は基本口元を見るんだけど、手話に慣れたDeaf同士だと手話がスピーディなので、Deafであっても手話に慣れていないと同じ聴覚障害者でも会話が置いてけぼりになることはありました。
Deafなので「今何を言ったの?」と聞けばすぐ教えてくれるんだけど、会話が早いので聞く暇もないこともしばしば。
なので、聴覚障害者同士でも「手話を覚えている人」と「そうでない人」の間には会話が通じないことはたくさんあります。
Deafは健聴者相手での同時やり取りが難しい
さらに相手が健聴者たちの場合はそうはいかない。
聴覚障害の等級が低かったり、中途失聴など健聴者から聴覚障害者になった場合だと、会話のテンポや聞き取りは慣れているので、Def-Bonのように言葉を理解する前に聴覚を失った場合とでは聞き取りに雲泥の差があります。
会議室が代表するようなポジションによっては口元も見えないときもあれば、会話のスピードも早いので、理解するよりも前に聞き取りに追われてしまい、結局何をしゃべっていたのか分からなかったことなんてのはしょっちゅうでした。
ひどい時は全体の10分の1も分からず、ウンウン言うだけで時間を浪費するという事も。
会社のミーティングではこの傾向が顕著で、見かねた当時の上司がパートさんに筆談対応してもらえるよう便宜を図ってくれたりと気を遣ってもらってそれは嬉しかったんですが、その反面自分ひとりのために業務で忙しいパートさんには時間を割いてもらって申し訳ない気分で一杯でした。
複数の健聴者同士のミーティングや雑談話の相手は同じ健聴者に向けてで仕事やテーマなどを優先するので、どうしても聴覚障害に対する配慮は下位になるので、聴覚障害者に向けて喋るというのは意図してないにしても軽視されがちになってしまうのは仕方ないと理解していました。
複数の健聴者との会話改善に向けて動いたこと
手話通訳者がいればまたケースは変わるんでしょうが、日常生活でずっと付き添うこともないし、自身で解決しないといけないケースはしょっちゅうあります。
とくに他人が講演するセミナーなどは手話通訳を頼めないケースもあり、こういった場合はどうしようもないので、会話をテキストに変換してくれるスマホのアプリ、UDトークを使いました。
UDトークの使い方については下記にまとめてみました。
UDトークなどウェアラブルの進歩は目覚ましいですが、実際に利用してみたところ、正確に音声を拾っておらず、誤変換が多くて実用段階にはまだまだ程遠いのが現状です。
対策としては、
- 専用のマイクを使う
- 会話するメンバーにUDトークを入れてもらい、変換の認識度を上げる
多少は改善の見込みは見られると思いますが、日常生活で気軽に使うには程遠いので、それら情報のアンテナを貼って行きたいと思います。
皆さんの複数の健聴者との会話やりとりについて、またお聞かせいただければ嬉しいです。
コメント