前回しまなみ海道の日帰り往復について書きましたが、今回はグレードアップ版です。
今回紹介させていただく記事のコースのほうが、前回よりも先に縦走したので、宿泊するなど日数に余裕のある方であれば、しまなみ海道の踏破達成は容易だと思います。
どんなコース通ったんだって?
前回もちょろっと書きましたが、3日で下記コースを周りました。
姫路〜三宮〜(フェリー)〜香川〜愛媛〜広島〜岡山〜小豆島〜姫路
- 姫路から三宮まではJRで移動
- 兵庫・三宮からはフェリーで香川・高松へ移動
- 香川・市役所裏のうどん屋で朝食
- 香川・高松〜愛媛・今治までサイクリング
- 愛媛・今治で自転車を止めるなら今治アーバンホテル新館
- 今治から尾道へ「しまなみ海道」縦走
- 因島〜尾道は渡し船で移動・尾道で宿泊
- 尾道から岡山へ
- 岡山・宇野港から小豆島へ
- 小豆島から姫路の自宅へ
- 初心者が自転車で「しまなみ海道」片道を縦走するなら時間はどのぐらいかかる?
- 「しまなみ海道」の料金はいくら?
- 長距離サイクリングにオススメの服装と持ち物
- 初心者が長距離をバテずに走りきる方法・コツ
- サイクリングでトラブルがあったら「しまなみ島走レスキュー」を活用しよう
- 自転車の転倒は怖い!転倒事故について正しく認識してほしいので衝撃の度合いを分かりやすく説明
- しまなみ海道をサイクリングする前に必ず入ろう!自転車保険と安全の確認
- まとめと反省
姫路から三宮まではJRで移動
夜AM1:00発のフェリーに乗るため、夜8時前後出発の電車に乗車。
自転車は駅員に確認のうえ、自転車のキャリア収納袋で包んで持ち込みました。
他乗客の邪魔になりたくなかったので、一番うしろの電車に乗ったけど座席はガラガラ、気兼ねせず三宮まで乗れました。
兵庫・三宮からはフェリーで香川・高松へ移動
三宮駅に到着したら自転車を組み立てます。
JR三宮駅中央口を出てすぐ横のバスロータリー前は通行人が少ないので、落ち着いて組み立てられますよ。
10分ほどで組立を終え、「神戸三宮フェリーターミナル」へ移動します。
神戸三宮フェリーターミナルは障害者手帳が使える
切符販売の予約はネットなどで事前にできますが、窓口で障害者手帳を使うことで
- 大人片道:1,940円→1,740円
- 小学生片道:990円→870円
- 自転車:500円(割引なし)
200円安くなりました。
大した金額じゃないかもですが、500ml×2本のペットボトル水が買えるのは大きいですね。
飲料・軽食:500円
香川・市役所裏のうどん屋で朝食
フェリー乗り場から県庁裏のうどん屋「さか枝」で体力補給。
AM5:00〜オープンと朝早くから開いているのは、めちゃくちゃ嬉しいです。
値段も安くて、200円で腹一杯になりました!
香川・高松〜愛媛・今治までサイクリング
スマホのナビを見ながら進んでいましたが、377号線・11号線は大きな道なので迷いませんでした。
今治までの距離は大体130kmかな?
きついアップダウンもほとんどなかったし、下り坂がやや多かったので、そんなにキツイ!とは思いませんでした。
ただ走行自体は問題なかったのですが、アクシデントには色々出くわしました。
体長30cmを超えるカエルの亡骸にビビる
信号待ちで停め、夏なのであっついな〜…と、ふと横の田んぼの溝をみれば、熱で膨張したのか、体長30cmを超えるカエルの亡骸が仰向けでハマっているのを見たときは、本気で悲鳴をあげてしまいました。
まさに度肝を抜かれるとはこのこと、タヌキに馬鹿されたような気分で一目散に逃げました(汗)
サイクルコンピュータのスピードセンサーが壊れる
これが一番ショック。
川之江あたりでサイクルコンピューターのタイヤ回転(ケイデンスといいます)が表示されず、おかしいな?と思い、リアタイヤを見てみたら、スピードセンサーを留めていた紐が何かの拍子で千切れており、スピードセンサー自体が回転するホイールにぶつかっては削れる形で壊れていました。
ヤスリで削るようなものですね。
すぐ気づいたのでホイールそのものにはそんなにダメージがなかったもの、スピードセンサーはもう使い物にならなくなってしまい、以降サイクルコンピュータはただの時計へ…。
川之江のうどん屋で歯の詰め物が取れるアクシデント
これがスピードセンサーの次にショック。
スピードセンサーが壊れたショックを払拭しようと、道中のうどん屋(またかよ)で昼食を取ると、うどんの柔らかいコシとは違う金属が当たる感触が口の中に広がります。
まさか…異物混入か!?
と思って吐き出したら、自分の歯の詰め物でした…なんでやねん!
とりあえずうどんを食ってから、しばらく道なりに走って見つけた歯医者に飛び入り。
受付の女性にとっては、いきなり汗だくのサイクルパンツをはいたオッサンが入ってきて、詰め物をしてくれと言われてびっくりしたと思いますが、何とか受け入れてくれることに。
ところが健康保険証を忘れるという大失態!仕方ないので高い治療費払いました…。
歯医者の詰め物:5,000円
愛媛・今治で自転車を止めるなら今治アーバンホテル新館
夕方16時にようやく愛媛の今治駅に到着、今治アーバンホテル新館に泊まります。
今治駅のすぐ目の前に今治アーバンホテルがあります。
ちなみに今治は「しまなみ海道」のサイクリングむけホテルや宿が多く、この今治アーバンホテルも自転車を部屋に持ち込んでも良いとのことでしたので、ありがたく使わせてもらいました。
今治アーバンホテル新館でマッサージを頼む
いろいろあって疲れていたので、奮発してフロントに出張マッサージを依頼。
成人向けビデオみたいにムフフな女性が来ないかな〜と期待したけど、来たのはゴリマッチョのオッサン(泣)。
今治から尾道へ「しまなみ海道」縦走
一晩あけ出発しようとしたところ…土砂降りの雨でした。
昨日の件といい、天は俺を嫌っているのか?と思いましたが、そうは言っていられない。
これからが本番と思い、気を引き締めてしまなみ海道の大島乗降口へ出発。
因島〜尾道は渡し船で移動・尾道で宿泊
因島〜尾道はフェリーで移動、広島・尾道についたときは、まだ昼2時と明るい時間。
はじめてのしまなみ海道だったので時間の余裕をみたもの、こんなに早く着くんだったら、もっと先の場所までイケたな…と後悔するも、すでに宿を取ってしまったので、その日は割りきって尾道に泊まることに。
尾道から岡山へ
はやく休んだせいか、体力も完全に回復!
雨も上がっており、結果泊まって良かったといえます。
尾道を朝早くから出発、岡山へ。
岡山・宇野港から小豆島へ
岡山を走っていたのですが、姫路までまだまだ距離があったにも関わらず、このベースではとてもその日たどり着けないと判断。
ショートカットするべく、ルートを変更して岡山の宇野港から小豆島を通り姫路に帰ることにしました。
ところが宇野港から小豆島へのフェリーが1時間に1本!
出向まで20分もないのに、港までの距離がまだ10kmもあって猛スピードで飛ばしましたが、3分差で出港しまったため、結局1時間待ちするはめになり、タイムロスになってしまいました。
小豆島から姫路の自宅へ
なんとか小豆島行きの船に乗り、船内で爆睡。
そのおかげか体力もかなり回復したので、時計回りに土庄港から福田港へ。
姫路についたときは夜の20:00を超えていましたが、無事に家へたどり着きました。
初心者が自転車で「しまなみ海道」片道を縦走するなら時間はどのぐらいかかる?
ロードバイクに乗る人もそれぞれだけど、しまなみ海道を渡るだけなら、本格的な人であれば片道3時間もかからないとか。バケモンですね…。
初心者であれば、ちょっとした自転車(ママチャリじゃないやつ)で大体1時間10kmと考えたほうが良いです。
それで片道7〜10時間。
途中の休憩時間や坂道の時間などを含めて無理のないペースを考えた計算時間になります。
あと他の参考サイトではあまり言われていないのですが、長く自転車に乗るほどお尻がめちゃくちゃ痛くなります。
体力との勝負もあり、走行距離とペースがさらに落ちることもありますので、もし1日で尾道〜今治を片道で走るなら朝早い時間に出発したほうが良いでしょう。
「しまなみ海道」の料金はいくら?
昔は有料でしたが、今は歩行者・自転車・原付なら無料で渡れます。
普通車は西瀬戸自動車道(瀬戸内しまなみ海道)なら4,890円、ETCなら2,890円。(2018年4月現在)
自転車乗りにとって、ありがたいですね。
長距離サイクリングにオススメの服装と持ち物
ロードでもクロスバイクでもママチャリでも服装は走りやすければ、なんでも良いです。
ただし、経験上これだけは絶対あったほうが良いと思ったのは「パッド入りレーサーパンツ」と「シャーミークリーム(ワックス)」。
上でも述べましたが、長時間サドルにお尻を乗せるため、男女問わず臀部が痛くなります。
1000時間以上乗っているベテランならお尻が固く出来上がっているのでスイスイいけますが、一般人特に男性はキン●マの痛みが2日は続くレベル。
どちらもまとめて買っても3,000円もしないので、出発前に揃えたほうが良いですよ。
初心者が長距離をバテずに走りきる方法・コツ
今回は3日間合計300km以上のサイクリング。
しまなみ海道のときにも書きましたが、守ることは同じです。
予防策として下記3点は厳守しましょう。
・坂道で自転車を降りて押さない、押すぐらいなら休む。
・後続に抜かれてもいいぐらいの気持ちの余裕を持って自分のベースで走る。
・水分・食事補給はこまめに。
特に水分・食事補給は一番重要!喉が渇いたな…と感じたら危険です。
走っている最中に突然意識がブラックアウトする可能性が高まるので、こまめにコンビニで軽めの食事や水分補給行って予防しましょう。
サイクリングでトラブルがあったら「しまなみ島走レスキュー」を活用しよう
しまなみ海道には「しまなみ島走レスキュー」という愛媛県が地域振興として立ち上げたパンクやトラブルに対するレスキューがあります。
詳細はリンク先に載っていますが、自転車の不調などに対応してくれます。
もし自転車が壊れたり体調不良になったら無理をせず、「しまなみ島走レスキュー」を利用・活用しましょう。
整備工場で見てくれたり、タクシーが運搬してくれます。
※一部無料もありますが基本すべて有料です。
自転車の転倒は怖い!転倒事故について正しく認識してほしいので衝撃の度合いを分かりやすく説明
しまなみ海道は海上の橋をわたるため風の影響をモロに受けます。
車と違って自転車はタイヤ幅が細くて2輪と安定性が低いので、スピードを出して急ブレーキすると確実に転倒します。
自転車の転倒事故がどういうものか認識しづらいと思われるので、苦手な物理の話チョットだけ。
車の免許を持っている人なら教習所で習うと思うんですが、
20km/h→0km/hが0.1秒なら衝撃は100倍でほぼ確実に転倒。怪我の可能性大。
30km/h→0km/hの停止が0.15秒 = 20km/h→0km/hが0.1秒と同じ
30km/h→0km/hの停止が0.1秒 = 20km/h→0km/hが0.1秒で行われる時の1.5倍。
転倒の衝撃について分かりやすい動画があったので転載します。
上記はレールの上で走った結果ですが、実際の走行では不意の飛び出しや車などの接触事故など思わぬケースで転倒することはベテランに関係なくたくさんあります。
とくにロードバイクは基本時速20km以上で走る事が多いので、
俺は慣れているから平気だぜ!お先にゴールしてくるぜ〜!
と飛ばした挙句に転倒したら、運が良くて歯が欠けたり、唇を縫ったり、腕を骨折したりとドン引きレベルの怪我になると思ってください。
一緒に走る仲間も楽しい気持ちがぶち壊しですしね…。
余談ですが、しまなみ海道を走っている最中、頭部を堤防の角にぶつけたのか、あたり一面に血を飛び散らして救急車に運ばれる寸前のサイクリストを見てしまいました。
くれぐれも転倒や接触などの事故には気をつけてください。
しまなみ海道をサイクリングする前に必ず入ろう!自転車保険と安全の確認
近年では法令で定められるようになりましたが、自転車の保険は加入が条件となっています。
最近では2017年12月に女子大生がお婆さんと接触・死亡事故を起こした事件がありましたが、もし保険に入っていなければ8,000万円以上の賠償金および刑事訴訟というシャレにならないことになります。
月々500円で入れる自転車保険もありますので、必ず加入しましょう。
せっかくのしまなみ海道を事故などで終わらせるのは悲しいですね。
走行の際や曲がり角は何度も目視を確認するなど、安全には細かく気を使いましょう。
まとめと反省
はじめてのしまなみ海道ということもあって、手探りに近い縦走ではあったもの、サイクルコンピュータが壊れたことと、歯の詰め物が取れたぐらいで大きな怪我もなく、よく無事に帰れたなと思っています。
この時に得た経験は大きく特に「落ち着いたらなんとかなる」という、ある程度のことには動じなくなりました。
今年もしまなみ海道を走りたいですね。
トラブルメーカーといわれるDEF-BONで良かったら誰か一緒に走りませんか?
2018年4月追記
ニュースで松山刑務所の受刑者による脱走の影響で「グラン・ツール・せとうち2018」が中止になったようです。
来年こそ、しまなみ海道を純粋に楽しめる日が戻ることを祈ってます。
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