瀬戸内海の「しまなみ海道」について
しまなみ海道はロードバイクをはじめとしたサイクリストたちの聖地の1つに挙げられており、広島・尾道から愛媛・今治まで片道70〜80kmを瀬戸内海の大小様々な島に掛かっている橋を自転車で縦走します。
この橋から見渡す景色は絶景で、サイクリストたちのリピートが多いのも非常に頷けます。
ホンゴウはこのしまなみ海道を過去2回、自転車で渡りました。
初心者が自転車で「しまなみ海道」片道を縦走するのに必要な時間
ロードバイクに乗る人のレベルによりますが、プロや実業団など本格的な人なら片道3時間もかからないとか。
バケモンですね…。
初心者であれば、ちょっとした良い自転車(ママチャリじゃないやつ)で大体1時間10kmを見込めるでしょう。
単純に計算すれば、片道7〜10時間の計算になります。
これは途中の休憩時間や坂道の時間などを含めて無理のないペースを考えた計算時間にですので変動すると思ってください。
また、他の参考サイトではあまり言われていないのですが、自転車に長く乗るほどお尻がめちゃくちゃ痛くなります。
どのくらい痛くなるのかというと、座るだけで
尾てい骨が痛ーい!!!
と、叫んで痛みを訴えるレベルw
他にも体力との勝負もあって、体力がなくなると反比例するように走行時間と距離が伸びてしまうので、日帰りで尾道〜今治を日帰りで走るなら、なるべく朝早い時間に出発しましょう。
「しまなみ海道」の料金はいくら?
しまなみ海道は歩行者・自転車・原付なら無料で渡れます。
普通車以上だと西瀬戸自動車道(瀬戸内しまなみ海道)なら4,890円〜、ETCなら2,890円〜は発生します。(2018年4月現在)
昔は原付・自転車とも有料でしたので、自転車乗りにとって、ありがたいことですね。
「しまなみ海道」のサイクリングはお尻が痛くなる!服装と持ち物について
ロードでもクロスバイクでもママチャリでもいずれにしても、走りやすい服装であれば良いですが、これだけは絶対持ってた方が良いものがあります。
それが「パッド入りサイクルパンツ(レーパン)」と「シャーミークリーム(ワックス)」。
上でも述べましたけど、長時間サドルにお尻を乗せるため、男女問わず臀部(お尻まわり)がホントに痛くなります。
1ヶ月1000km以上乗るプロ並みに自転車に乗っていれば、ペダルに荷重を掛けるなど乗り方がわかると思うのですが、初心者はサドルに荷重を掛けがちなので、お尻と付け根が痛くなるんです。
とくに男性は金●の痛みが2日続くレベル…。
どちらもAmazonなどでまとめて買っても3,000円もしないので、出発前に買い揃えたほうが良いです。
できれば少し値段は張りますが、PEARL IZUMI(パールイズミ)かSHIMANO(シマノ)などしっかりしたサイクルメーカーであれば快適ですし、洗濯しても長持ちするのでオススメです。
コストパフォーマンスといえば聞こえは良いですが、値段ばかり追いかけるよりも、しっかり自分に合ったサイクルパンツを選んでくださいね。
初心者が「しまなみ海道」をバテずに走りきる方法・コツ
自転車は徒歩とくらべるとベースが早いので飛ばしがちですが、しまなみ海道は片道70km以上の長丁場なので、最初から飛ばすと「アッ!」という間に体力がなくなります。
体力をキープする方法として下記3点が良いでしょう。
・後続に抜かれてもいいぐらいの気持ちを持って、余裕を持った自分のベースで終始走る。
・水分・食事補給はこまめに行う。
特に水分・食事補給は一番重要!ノドが渇いたな…と感じたらレッドカード。
一切なにも口にせず休憩もせずに走り続けると、意識が突然ブラックアウトして転倒する可能性が高まり、重大な事故につながります。
コンビニが見えたら寄っては、こまめに軽めの食事や水分補給行い、なるべく体力低下を防ぐ予防をしましょう。
しまなみ海道をデブが走った!サイクリング体験談
しまなみ海道は過去合計6回渡り、そのうち4回が車、残り2回が自転車(ロードバイク)。
自転車で走ったときのルートは下記2通り。
・姫路〜(車)〜広島・尾道〜愛媛・今治を日帰り往復(この記事)
・姫路〜三宮〜(フェリー)〜香川〜愛媛〜広島〜岡山〜小豆島〜姫路を3日踏破
今回は尾道〜今治を日帰りした話を。
デブのDeaf(デフ・聴覚障害)が1人で日帰り往復できたので、今年からサイクリングをはじめた方にとってもオススメですよ!
広島・尾道の「しまなみ海道」までは車で移動
ある日の連休、しまなみ海道を渡りたい!と思い気づけばネットをもとに必要なものを揃え、車にロードバイクを積んで尾道に向かって夜出発。
尾道と向島は自転車道がないので渡船に乗って移動せねばならず、渡船が朝7時が始発なので、まずは渡船の乗り場に近い駐車場で車中泊しました。
しまなみ海道スタート!尾道から向島は渡船で移動
朝6時に起き、車から自転車を取り出して、組み立てなど諸々の出発準備。
車内に忘れ物がないことを確認したのち「向島渡し船乗り場」に向かいます。
尾道には他にもいくつか渡し船乗り場があるんだけど、ここを選んだのは単に駐車場から近かっただけw
尾道〜向島の渡し船の運賃は大人100円、子供50円。
小銭がない!なんてことがないよう、あらかじめくずして渡したほうが親切です。
渡し船が出発したら、対岸に着くまでの間に船頭が料金を回収に来ます。
自転車は別料金ということはなく普通に乗せてくれます。
向島からの学生さんも自転車で行き来で利用していることもあってなんでしょうね。
向島〜因島〜生口島〜大三島〜伯方島〜大島「しまなみ海道ロード」を駆け抜ける
各島の橋は昇降時(アップダウン)がキツイ!飛ばさずゆっくり走る
橋と島の標高差はなんと50m〜80m。
その程度なら楽勝やんけ!と思った方は甘い。
自転車(ロード)の中級者やベテランだったら余裕なんでしょうが、何度も書いているようにホンゴウは「お前がロードサイクリング??」と鼻で笑われるレベルのデブいロードサイクリスト。
そんなデブのロードサイクリストにとっては、最大12度のある傾斜を島の数だけ昇降するのはキツく、はじめは楽だったけど、途中あたりからバテバテになりましたw
日本で最大の傾斜、奈良〜大阪の暗峠が18度(傾斜30%)は車のベタ踏みしてもなかなか進まないどころか、車種によってはずり落ちるものまであるレベル。
しまなみ街道の12度はまだマシだけど、急勾配なことに変わりはないです。
伯方島のソフトクリームは絶品の旨さ
伯方の塩といえばスーパーでもよく見る塩で、料理の友です。
その伯方の塩が作られているのが名前のどおり伯方島ですが、伯方の塩で作られたソフトクリームが疲れた体に染み渡るほど物凄い美味い!
少し塩辛さが入った、しかし全体的に甘いソフトクリームは常に行列を作るほど大人気。
伯方島で休憩がてら寄ってみることをおすすめします。
「伯方S・Cパーク」という道の駅で売られています。
購入時は、窓口近くの食券で買います。
バニラだけでなく抹茶、ミックス、ごま味などもありました。
伯方の塩ソフトクリームの価格は小さいので250円、大きいので350円。
どうせなら大きいのを買っちゃいましょう!
ホンゴウは往復の都度寄っては、大きいのを食っちゃいましたw
愛媛・今治駅を目指す
大島を降りたらさらに10kmほど走って今治駅を目指します。
人によってゴールは様々なのでどこが折り返し地点でも良いんだけど、自分にとっては愛媛・今治駅が折り返し地点でした。
片道5時間で体力もあるし帰りもイケる、余裕!と思ったのが罠でした…。
帰りは体力との勝負
今治駅のうどん屋で昼食を取り、30分ほど休んだあとは来た道をそのまま戻ります。
この時点で昼12時すぎ。
ルートも頭に入っていたので道に迷うといったプレッシャーもなく、スイスイ帰れると思ったんですが…冒頭で述べたように昇降の繰り返しているうちに、知らぬ間に体力がなくなっていたのか、ペダルを漕ぐ力もなくなって、走っては休むを繰り返しました。(汗)
休んでいる時は心底放心しきった顔をしていたと思います。
身体の芯から疲れるというのがどういうものかを久々に体験しましたが、翌日は仕事があるため、なんとしても今日中には帰らねば!と言う一心だけは残っていました。
それでも伯方の塩ソフトクリームは帰りもシッカリ食っちゃいましたけどねw
尾道に到着
薬草(軽めの飲食)をくり返しては走る体力を少しでも回復して、やっと尾道にゴールした時は夕方18時近く。
ドラクエで言えばHPも残り一桁という状態。
朝7時に出発したから、まるまる12時間以上経過していました。
帰りの渡し船に乗った時は、もう立つ気力もなくへたり込んでしまう無残な形に。
それもそのはず、安堵感よりもロードバイクを分解して車に積み、姫路に戻らねばならないという最後の仕事が待っていましたw
そんなこんなで日帰り縦走した、しまなみ海道でした。
しまなみ海道のまとめと反省
こうして見ると結構きつく感じたけど、他の人だったらもっと余裕かもしれないです。
ただソロということもあって自分のペースで縦走できたのは大きかったなー。
友人や仲間と走るなら互いのベースに合わせて走ってくださいね。
体力に自身がない方は今治や途中の島でホテルなどを取り、今治に着いたら車で迎えに来てもらったりとノンビリ走るのも手です。
姫路〜神戸・三宮〜香川〜愛媛〜広島〜岡山〜姫路と、3日で一周した出発した話もまとめましたので、興味あればぜひご覧ください!
サイクリングのトラブルには「しまなみ島走レスキュー」
しまなみ海道には「しまなみ島走レスキュー」なる、愛媛県が地域振興として立ち上げたパンクやトラブルに対するレスキュー体制があります。
詳細はリンク先に載っていますが、自転車の基本的な不具合などに対応してくれます。
もし自転車が壊れたり、体調不良になったりしたら無理をせず、「しまなみ島走レスキュー」を利用・活用しましょう。
自転車の整備工場で愛車を見てくれたり、タクシーが運搬してくれます。
※一部無料もありますが基本すべて有料です。
自転車の転倒は怖い!転倒事故について正しく認識してほしいので衝撃の度合いを分かりやすく説明
しまなみ海道は海上の橋をわたるため、風の影響をモロに受けます。
四輪で走る安定した車とは異なり、自転車はタイヤ幅が細くて2輪と安定性が低いので、スピードを出したまま急ブレーキすると確実に転倒します。
ここで自転車の転倒事故がどういうものか認識しづらいと思われるので、ホンゴウの苦手な物理の話チョットだけ。
車の免許を持っている人なら自動車教習所で習うと思うんですが、
20km/h→0km/hが0.1秒なら衝撃は100倍でほぼ確実に転倒。怪我の可能性大。
30km/h→0km/hの停止が0.15秒 = 20km/h→0km/hが0.1秒と同じ
30km/h→0km/hの停止が0.1秒 = 20km/h→0km/hが0.1秒で行われる時の1.5倍。
転倒の衝撃について分かりやすい動画があったので転載します。
上記はレールの上で走った結果ですが、実際の走行では不意の飛び出しや車などの接触事故など思わぬケースで転倒することはベテランに関係なくたくさんあります。
とくにロードバイクは基本時速20km以上で走る事が多いので、
俺は慣れているから平気だぜ!お先にゴールしてくるぜ〜!
と飛ばした挙句に転倒したら、運が良くて歯が欠けたり、唇を縫ったり、腕を骨折したりとドン引きレベルの怪我になると思ってください。
一緒に走る仲間も楽しい気持ちがぶち壊しですしね…。
余談ですが、しまなみ海道を走っている最中、頭部を堤防の角にぶつけたのか、あたりに血を飛び散らして救急車に運ばれる寸前のサイクリストを見てしまいました。
くれぐれも転倒や接触などの事故には気をつけてください。
しまなみ海道をサイクリングする前に必ず入ろう!自転車保険と安全の確認
近年、法令で定められるようになりましたが、自転車の保険は加入必須となっています。
最近では2017年12月に女子大生がお婆さんと接触・死亡事故を起こした事件がありましたが、もし保険に入っていなければ8,000万円以上の賠償金および刑事訴訟というシャレにならないことになります。
月々500円で入れる自転車保険もありますので、必ず加入しましょう。
せっかくのしまなみ海道を事故などで終わらせるのは悲しいですね。
走行の際や曲がり角は何度も目視を確認するなど、五感を使って安全には最大限の気を使いましょう。
それでは皆さん、よいしまなみ海道サイクリングを!
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